介護保険で住宅改修ができる!でも、実家では・・・
介護保険制度では、要支援や要介護の認定を受けた高齢者が、住宅改修費を利用して生活環境を整えることが可能です。これにより、家の中や周辺を安全にするための手すり設置や段差解消などが経済的な負担を軽減しつつ行えます。
実家でも、介護保険を利用して手すりを設置するという小さな住宅改修を行った経験があります。そのときに直面した、母と父の意見の衝突。
まさか、母がそんな意見を持っているとは夢にも思わず。
親のこと、以外とわからないものだな・・・と思ったのでした。
綺麗な二世帯住宅に手すりをつけたくない母の思い
実家は、兄の家族と共に暮らすために二世帯住宅として改築された家です。兄世帯が主に住む上階と、両親が暮らす下階。玄関までに2段の階段がついています。
父は、そこに手すりをつけてほしいと希望。
そんな中で、母は「家に手すりなんてつけたくない」と主張しました。
何でだめなの?と聞いた私に、必要かな・・まだ新築なのに・・・
など言っていました。
は?家より体でしょう!と思いました。
ケアマネジャーとして、娘としての気持ち
もし仕事で聞かれたら、「そうですよね~新築にいきなり手すりって勇気いりますかね~」なんて言うところですが、自分のことになると、腹が立って!
つけてほしいっていってるんだから、つけない理由ある?!
私自身、ケアマネジャーとしての経験から、高齢者の転倒リスクの恐ろしさを知っています。転倒による骨折が、その後の生活を大きく変えてしまうケースを何度も見てきました。負のスパイラルに陥りかねません。
だからこそ、父が安心して暮らせる環境を整えるために、手すりの設置は必要だと思ったし、娘としても「転ぶよりいいでしょうよ」と母に言いたくなる気持ちが湧いてきました。
次の帰省時にはついてました・・・手すり
でも、自分が仕事で対応している、いろんなケースでは、本当にいろんな方がいらっしゃって。気にするところそこなの?と思うことも確かにあって。
人ってほんといろいろです。
住宅改修を検討している方へ
介護保険を利用した住宅改修は、申請や手続きが必要ですが、その効果は大きいです。以下のポイントを押さえておくと良いでしょう。
1. 事前にケアマネジャーに相談を!
住宅改修の内容や費用について詳しいアドバイスがもらえます。
2. 家族でしっかり話し合うことが大事
安全性と美観、介護する側・される側の立場を考慮しながら話し合いましょう。
3. 介護保険を活用して費用負担を軽減
上限は20万円ですが、その範囲でできることは意外と多いです。
4.介護認定がなくても行政の独自施策で高齢者の住宅改修ができる自治体もありますのでまずは調べてみてください。もしくは、(高齢者の方の住む)住所地の地域包括支援センターに聞いてみてください。
ぜひ皆さんも、この制度を活用して安全で快適な生活環境を整えてください。