父がデイサービスに行き始めた話:運動特化型の半日デイサービス
退院後、自分で散歩すると、介護サービスに利用を拒否していた父が、運動特化型の半日デイサービスに通い始めました。その名前だけ聞くと、「楽しそう!」と思うかもしれませんが、実際には始めるまでにいろいろありました。この記事では、父がどのようにしてこのデイサービスに通い始めたのか、そして実際に通い始めてからの様子についてお話ししたいと思います。
デイサービスには2種類ある
まず、デイサービスには大きく分けて2種類あることをご存知でしょうか?
一日を過ごすタイプのデイサービス
このタイプでは、朝から夕方まで滞在します。お昼ご飯やおやつの提供があり、入浴サービスもあります。レクリエーション活動が含まれていることが多く、利用者同士の交流を楽しめるのが特徴です。
運動特化型の半日デイサービス
一方で、父が通い始めたのは「運動特化型」の半日デイサービスです。このタイプでは、基本的に運動に特化したプログラムだけが提供されます。昼食やおやつ、入浴といったサービスはありません。午前中や午後の2〜3時間だけで完結するため、日々のスケジュールに組み込みやすいのが魅力です。
父のように「体を動かしたいけど、がっつり一日デイサービスを利用するのは気が引ける」という方にはぴったりの選択肢です。
父の「いやいや期」:デイサービス開始前の葛藤
デイサービスに通うという話が持ち上がった時、父は最初から乗り気だったわけではありませんでした。母の話によると、最初は「そんなところに行きたくない」と明確に拒否していたそうです。
父の性格を考えると、それも無理はありません。もともと人見知りで、見知らぬ人たちと一緒に過ごすのは苦手なタイプです。また、「自分はまだ元気でそんなものに頼る必要はない」というプライドもあったのでしょう。
しかし、退院後、家でじっとしていることが増えたのも、が気になるのも事実。母としては何とか外出のきっかけを作りたかったのです。説得の末、まずは「一度だけ試しに行ってみて」ということで話がまとまりました。
デイサービス初体験:行く前日と当日の様子
父のデイサービス初日は・・・
前日はというと、やはり浮かない顔。
「本当に行く必要があるのか」と母に何度も聞いていたそうです。母も「体を動かすのはいいことだから、気楽に試してみたら」と励ますものの、父の気分はなかなか晴れません。
そして迎えた当日。送り出す時も、「どうせつまらないだろうな」といった表情をしていた父。母は少し心配そうに送り出しました。
父の感想:「まあしばらく行くか」
そんな半信半疑で始まったデイサービス生活ですが、初日が終わった後、父から出た言葉は・・・
「まあしばらく行くか」――これが父の第一声でした。
プログラムは、ストレッチや筋力トレーニングを中心とした簡単な運動がメイン。無理のない範囲で体を動かせるように工夫されており、トレーナーの方が一人一人丁寧に指導してくれたそうです。自宅では、母と二人暮らしで、夫婦であれこれ話すわけではないので、デイサービスで、若いスタッフの方が、話しかけてくれるのが案外うれしかったのではないか・・・と娘の私は思っています。
また、帰宅後は「今日は休んでる人がいたわ」「こんな話を聞いた」と、母に楽しそうに話していたそうです。これを聞いた時、私は「まあまあ嫌がらないで行ってくれてよかった」とほっとしました。きっと1回で行かない!というのではないかと内心思っていたので・・・
デイサービスの意義:父の変化を見て感じたこと
父がデイサービスに通い始めてから、私たち家族はいくつかの変化を感じました。
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体調が安定した
定期的に体を動かす習慣がついたことで、以前よりも元気そうに見えます。 -
精神的な変化
家に引きこもりがちだった父が、週に1回外出することで気分転換ができるようになったようです。 -
家族の安心感
家でじっとしている父を見て心配していた母も、少し安心した様子です。家族の負担が軽減されるという点でも、デイサービスは有効な手段だと実感しました。
デイサービスを始める勇気
頑固で人見知り。愛想よくお礼も言えなくて、扱いにくい父を上手に運動に導いてくれたスタッフさんに感謝。
自分がケアマネジャーでデイを勧めても、絶対行かない男性利用者さんを見ると
1回行ってみて!以外といいかもよ!と思うのですが現実は、絶対行かない人もいます。
人は新しいことや慣れないことは勇気がいりますよね。